店の入り口付近に一つの鉢植えががあります。
マザーリーフ、ハカラメ、ハッピーハッピー、グッドラックリーフなど、様々な呼び名がある
セイロンベンケイソウというその植物は、今は背丈が1mほどになりましたが、二年前は
一枚の葉っぱでした。
馴染みのお客様が、何枚か葉っぱを分けて下さり、その一枚から根が出て、芽が出て、ここ
まで成長したものです。
あの時なぜ、葉っぱを分けていただいたのかなあと、時々自分勝手に考えます。
珍しくて育て易いし、縁起の良い名前だったからなのかも知れません。
これからもきっとその理由はうかがわないと思いますが、葉っぱが一枚ずつ増え、背丈が伸び、
溢れた葉からまた新しい子株が成長する姿を見守ってきたこの二年の間に、あの葉っぱを
通して確実に「元気」のような何かを分けていただいたと感じています。
あの一枚の葉っぱのような、これまでお客様からいただいてきたたくさんのお言葉や
まなざしを、ラグタイムでのお食事や時間の中からも感じていただけるような仕事を
してまいりたいと思います。