先ずは5月25日の緊急事態解除を受けまして、20時迄と短縮しておりました営業時間を、本日6月1日より
もと通り22時迄とさせていただきます。
この2ヶ月間、かつて経験したことのない事態に直面し、店の運営について『当たり前』と思っていたことを見直したり、どんな目的を持って、どんな店を運営して、どのように生きていきたいのか等、様々なことを考えました。また、もともと食中毒等、ウィルスや細菌と対峙し、積極的に衛生管理に努める業態ではありましたが、今回のコロナ禍でさらに多くのことを学びました。
それらをふまえ、感染防止の観点や、高品質な料理、サービス、時間、空間を維持し、お客様が安心して
お食事できる環境を確保するためにも、48時間前までの『完全予約制』および『完全貸切制』は継続する
ことにいたしました。
これに伴いまして、5/31(日)をもちましてランチ限定メニューは終了させていただくことにいたしました。そもそもランチ限定メニューは、塊肉からローストビーフ・ステーキ部位を切り出す際に、硬くて使いにくかったり、舌触りが悪かったり、脂が強くて外す部位を工夫して加工したり、グラム調整によって生じる部位を有効活用して、比較的リーズナブルに黒毛和牛の味や風味をご提供するために存在しておりました。現況ではこれらの部位が不足し、お持ち帰りに関しましては、順番待ちをお願いして、揃い次第こちらからご連絡差し上げるといったような状況であります。
何卒ご理解いただきますようお願い申し上げますとともに、長年のご愛顧にこの場をお借りいたしまして
感謝申し上げます。(既にご予約いただいておりますご注文には、お約束通りのご用意をさせていただきます。)
コースのメニューはいっさい改定いたしません。11:30〜19:30のお好きな時間からのスタートで2時間半までのご利用にてお願いいたします。(3時間半後より別のご予約を受けさせていただきます。)
またご予約が重なりお断りする場合も増えると思われますので、定休日はこれまで通りではございますが、早めにお声をかけていただければ、状況によっては営業させていただきます。お問い合わせください。
お持ち帰りにつきましても現段階では上述の通りの状況ではありますが、お待ちいただける方には引き続きお受けしてまいります。ただしサラダにつきましては時節柄、一旦終了とさせていただきます。
順次ホームページも反映・更新してまいりますが、取り急ぎお知らせいたします。
お客様にご安心してご来店いただけますように、私共は日々の検温、マスクの着用、手洗いや消毒作業を徹底し、体調と環境を整えてまいります。
お客様におかれましては、ご来店の際、下記事項につきましてご協力のほどお願い申し上げます。
・ご入店時の消毒液での消毒、または洗面所での手洗い。
・互い違いの座席の配列
・お会計時のお受け渡しにキャッシュトレーの使用。
『レストラン』の語源はフランス語で『回復させる場所』だそうです。
18世紀ごろのフランスでは、一般的な外食は宿屋等も含め、主がメニューを決めて、作った料理を大テーブルで大皿に盛り、それを見ず知らずの客同士が取り分けながら、人によっては極めてストレスの溜まる、また極めて不衛生な運営で、価格も不明瞭だったようです。
そのような中、パリにおいては急速な都市化によって精神的にも肉体的にも体調を崩す人たちが急増していたそうです。そういった人たちの体調回復のために、コンソメスープ等のような栄養価が高く消化にも良い健康を増進させるような料理を中心に、客が料理を選べる上、衛生的な環境で提供される。さらに客ごとに個別のテーブルが用意されていて、価格も明記されている。当時としては考えられないこのような新しい業態が発生し、これを『レストラン』と呼んで、旧来の外食業態とは区別したそうです。
こうして、種々のストレスをなくして料理を食べることがいかに快適かということを人々が知ることになり,これが流行となって『レストラン』は体調を崩した人の外食の場だけではなく,一般の人々の娯楽、社交の場として広く普及していったようです。
まさに『当たり前』が覆った好例であり、約300年後にあたる現在の飲食店の原型と言えます。
この混沌とした世の中において、大切な方と大切な時に、ホッと安心でき、明日への健康や活力に繋がるような料理と時間を、これまで通りご提供してまいりたいと気持ちを新たにしております。