今年は2月3日が立春で、明日は節分です。
節分というと、まだ未就学児だった娘が、水泳の練習から帰ってきて、店のバックスペースで、一人で黙々と恵方を向いて海苔巻きを食べていた姿を思い出します。
娘の名前の文字が使われているので、我が家では娘が生まれてから、毎年節分に恵方巻きを作っています。
具材は牛肉、ほうれん草、卵焼き、人参、たくあん、きゅうり、そして胡麻です。
子ども達が学生時代、思い返せば家族が揃ってゆっくり食事をする時間は、ふだんはあまりありませんでした。
それでも、休日や誕生日、記念日などには、出来る限り家族皆で食事をする機会を大切にしてきました。
10年くらい前、寮生活だった息子が母の日と誕生日に合わせて帰ってきた時に、息子と娘が料理を作ってくれたことは、「忘れられない思い出」です。
自分達で考えたのか、本かネットで調べたのか、見たことのない料理が出てきました。
その料理の名前を尋ねると、その場で、名前を考えて付けていました。
はっきり覚えているのは、ものすごく嬉しかったことと、ものすごく美味しく感じた、ということです。
数々の名店や逸品に負けない、「忘れられない味」です。
その息子と娘も、社会人になり、家を出ました。
それぞれの伴侶と共に、「忘れられない味と思い出」を、たくさんたくさん作っていくことでしょう。